装飾空間展 1956年12月3日〜8日
「山口勝弘さんの『ヴィトリーヌ』をガラスの抽象絵画などといっても当らないでせう。私は「眼のオルゴール」と形容しましたが、これはやはり動く空間をもったオブジェです。最初から建築との約束をもって生みだされたものなのです。こんど和光での第二回展に、幸い山室さんがそのことに着想され、勝己勝さんの肝入りで建築家の清家清さんと組んで、『装飾空間展』というたのしい計画が実現することになりました。現代のこうした芸術と建築とを結ぶ機会ほど暖かな希望を抱かせてくれるものは、私にはありません。もうディスプレイという言葉では現わせないものがあるはずと思います。」
滝口修造「装飾空間展」パンフレット 1956年12月
「山口勝弘と清家清の共同製作による『空間装飾美術展』は、やはり、オリジナルという見地からして興味深く見た。ヴィトリーヌ作品を建築家との協力で、近代建築的空間に、一層専門的、的確に結びつけようとする実験が、この展覧会の意図だったのだろうが、こういう方向にそのオリジナルな効果を展開することに私は賛成である。熱帯魚の水槽が壁に装置されたような楽しさと美しさを私は連想することができたが、この利用方法は、まだ結晶に向って第一歩をふみ出したところで、どしどしこの種の実験を進めてほしいと思う。」
植村鷹千代、美術手帖 1957年2月
Vitrine No.60 青い迷路
実験工房「ミュージック・コンクレート電子音音楽オーディション」パンフレット表紙、1956年
Vitrine サルゴン王の像
Vitrine 愛の仮説 Hypothetical Love
川村記念美術館蔵
写真:内田芳孝
66.0 x 96.2 x 9.8 cm
Vitrine 作品8 Work 8
川村記念美術館蔵
写真:内田芳孝
29.6 x 39.2 x 10.0 cm
降りてくる花 Descending Flowers
ヴィトリーヌ展、横浜アメリカ文化センター
12月18日〜23日