1981 グループ アール・ジュニ 設立趣意

1981-グループ_アール・ジュニ構造

グループ アール・ジュニ 設立趣意 pdf

現代の先進的メディアを中心におき、コンピュータ一、エレクトロニクスなどの新しいテクノロジーとの関連の中で、各種様々な分野のアートを統一的に総合し、新しい芸術にしようという趣意で設立した芸術グループです。

会員相互の間で最新情報の交換、協同作業、研究会、そして親睦を深めながら、曜動的に活動を進めて行き、新しい芸術世界を創り上げていくことを目的とします。

発起人委員会
山口勝弘、伊藤隆道、中村曜子

会員(現在)
山ロ勝弘、伊藤隆道、田崎和隆、瀬口英徳、菊竹清文、花野和生、石井勢津子、佐藤慶次郎、滝田哲治、小寺光男、河原孝夫、馬場雄二、三田村畯右、山崎均、幸村真佐男、朝倉直巴、岩田藤郎、横山昌孝、遊佐伸弥、田中敬一
(順不同)

グループ アール・ジュニ 事務局
東京都中央区銀座6-3-2 ギャラリー月光荘内


命名のいわれ

私どもは永い間の夢として、エレクトロニクスやサイエンスを含むあらゆる技術・芸術を総合した新しい考え方に基づく芸術志向を模索し続けて参りました。
最近ようやく機が熱しまして有志の方々と一緒と発足できる選びとなりました。
私どものとの新しい考え方・運動・そして、その成果としての作品を皆様方に知っていただき、御賛同と御支援を賜わるためには、それにふさわしい名前が必援と考えます。
そこで色々とネーミングの万向を探りましたが、結論としての基本的考え方はいつも「あらゆる技術と芸術との総合・調和にあり」という点に帰着しました。
私どもはこの点が充分に取入れられ、しかも簡略な綴りでロゴタイプとしてもデザインしやすく、その上、発音も優美な名称が創造されるととを願って、応用言語学者・工業デザイナー、そしてブランドクリエーターである松島廣美氏にネーミングを依頒しました。
同氏は、古代ギリシア・ローマ時代には「技術J も「芸術」もひとつの言索、すなわち、ギリシア語ではTECHNE(テクネー)、ラテン語ではARS (アルス)によって一括して言い表されていたという事実、また現在の英語 ・フランス語のART(アート・アール)もそうした意味を持っているという事実、それに特にフランス語の場合は発音が「アール」となって優美であるということなどからネームの主体にフランス跨のART(アール)を使用することを考えました。そしてこの後にハイフンを介して「総合された」という意味のフランス語を付けました。それが「総合された諸技術・諸芸術」という意味のフランス語ARTS-UNIS(アール・ジュニ)なのです。
ART(アール)の語尾にSを付けると複数形となるととは英語と同じですが、統み方は「アール」で、単数の時と変りません。ARTの文法的性は男性です。UNIS(ユニ)はUNIR(ユニール)「結合させる」という動詞から来た過去分詞形容詞UNI(ユニ)の男性複数形で「結合された、総合された」という意味です。ARTS(アール)の語尾のサイレントのSは、その直後に母音で始まるUNISを従えているため[Z]として発音されます。それで全体では「アール・ジュニ」となるのです。
どうか、このARTS -UNIS が双葉から成長して大きな樹となり皆様に心のためのオアシスを提供できますようど理解とご支援とを念願い申し上げる次第です。


アール・ジュニ活動企画書

「エレクトロニクスと芸術のジョイント」

主旨:

最近のエレクトロニクスの発展は、目を見張るばかりである。その影響力は、いるいるな世界におよび、それぞれに花を咲かせようとしている。特にコンピューターは新しい可能性を各界に持ちこんでいる。まさか使う時代に在ってきていると去えよう。芸術の世界においても、多様なかたちでエレクトロエクスやサイエンスが、そしてコンピューターがかかわりを持ちはじめている。
芸術家の創作意欲は活発で、新しいメディアへの挑戦もさかんである。発見と開発、そして完成が新しい創造の世界となる。その世界で、エレクトロニクスとコンピューターは興味ある対象となっている。しかしながら、それらは依然技術的に、又コスト的に数々の問題をのこしていて、従来のメディア程楽に使いこなせるものではない。
ところが周囲の要求は逆に、これらのニューメディアを使ったアーティスティックな表現を、作品を多く求め始めている。同時エレクトロニクス共通とした多くのニューメディアの統合した作品の完成をも求めているのである。

① グループ アール・ジュニは、このような環境のなかで、更に積極的にエレクトロニクス・ニューメディアを研究し、芸術的な場で完成させるべく、「エレクトロユクスと芸術のジョイント(キネティック・アート、ビデオ・アート、レーザー・アート、ホログラフィ・アート、シンセサイザー・ミュージック、コンピューター・グラフィック、ライト・アート、映像芸術)展」などを企画する。

② これらの分野の作品を銀座のみゆき通りに面したギャラリー月光荘の一隅で、展示するのに絶好の場所である会総で統合的に展示しようとするのが、アール・ジュニ コレクションの常設展示である。

③ ワークショップの中心機能は、入手しやすい汎用コンピューターを中央制御機構としたマルチメディア・エレクトロ・マシンである「アール・ジュニ・マークⅠ」であり、それぞれのアート・メディアをコントロールし、マニュアルでは操作しきれない多くのプログラムを、オブジェをコンピューターが人に代わって操作して行く。芸術的場の演出をコンピューターが助けてくれるというわけである。もちるん主役は、芸術情報の送り手と受け手であることは云うまでもない。

今迄に、それぞれが個々に発展されて来ているが、統合的に構成されて、それらが発表されるのは今回が初めての試みであり、同時にこれからのアール・ジュニ、統合芸術の姿を示す第一回の活動でもある。新しいアートの可能性をここに見出し、コンピューター・エレクトロニクスとアートとのかかわりが、とこまで来ていると云うことを認識していただき、また将来への示唆となれば幸いである。