1975 Liber Liber

1975年 リベール リベール


本というよりも自由な本 それとも暇な本
鏡の本は世界を開封する
LIBER LIBER は無限の本
または映像の版であろう
それは故にリベール リベールはメディア
あるいは
メディアである故に・・・・・・

Un livre
Oui plutôt un livre libre ou disponible.
Ce livre en miroir décachette l’univers
LIBER LIBER, c’est un livre illimité
Multipliant les éditions d’images.
LIBER LIBER sert donc de médium.
S’il en est ainsi,
LIBER LIBER signifie un médium ?

(山口勝弘「360°」、p.133)

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「リベール リベール」、 1975年、 鏡、写真、30 x 30 x 5cm
“Liber Liber”, 1975, Mirror and Photograph, 30 x 30 x 5cm

1981 From Vitrine to Video

1981-山口勝弘展-ヴィトリーヌからビデオまで

「山口勝弘展 – ヴィトリーヌからビデオまで –」パンフレット・出品目録、1981年 pdf

1981年3月に〈ヴィトリーヌからビデオまで〉展は横浜の神奈川県民ホールで開かれる。ホールの様々な会場、階段やメザニンなどの空間の特徴によって、多数の観点の可能性を考慮に入れた上で、彫刻(「光の彫刻」、「布張り彫刻」など)やビデオインスタレーションが展示された。展覧会は二つの要素によって構成されたものである:
(1)観客はその展示を鑑賞するパフォーマンスを行うための構成、
(2)観客が常にビデオ装置によって撮影され、自分のイメージがクローズ・サーキットという構成の中に入っている。
空間の真中に、会場の天井まで延びている《情報環境彫刻 Arch-Satellite-Mask》の金属のフレームに、ビデオ・カメラが設置され、会場及び観客の姿が映された映像が四つのも小型モニターから現われている。床には、もう一つの金属フレームにもビデオ装置が用意され、観客が必ず自分のイメージが見えるようになっている。メザニンの下に、初めてクロズ・サーキットを使用したインスタレーション《ラスメニナス》が施設され、そこで、さらに見る側と見られる側の関係が問われる。
(クリストフ・シャルル)


ARCH-SATELLITE-MASK 1981

“Katsuhiro Yamaguchi: From Vitrine to Video”, Kanagawa Prefectural Hall

“This work offers a model of a telecommunications system connecting remote points on the earth’s surface. The “Imaginarium” (which I thought of around this time) sought to launch a satellite for the exclusive use of an art channel that would create a new media presenting live coverage of historical sites and new performances from around the world.”

「地球上の異なった地点間を結ぷ,Telecommunication のシステムをモデル化した作品である。このころ考えついた「lmaginarium」とはアートチャンネルにのみ使われる人工衛星を打上げ世界各地の遺蹟や新しいパフォーマンスをこのシステムによって結びつ付つけライブなメディアパフォーマンスを行なうことを提案している。」

(”The Document Video of Video Installation and Video Sculpture by Katsuhiro Yamaguchi“より)


「〈情報一環境彫刻 一 サテライト・アーチ・マスク〉
この作品は、神奈川県民ホールのギャラリーの独特の、あの高さ6メートルの大空間を想定したものである。しかも1階ギャラリーからの視界、地下へ下りてゆくオープン階段からの視界、地下を歩きながら眺める視界のそれぞれに対応した構成を計算している。
そういう意味では、観客がこの作品を見るということが、彼らにとってのパフォーマンスであるような作品であり、またさらに、彫刻の中に組みこまれた閉回路のテレビ・システムが、観客の姿を3つの角度からとらえ、それらをモニターテレビ上に映しだすというメディア的性格をもっている。
そういう意味で、情報システムと環境が結びついた彫刻ということができる。かつての「ラス・メニナス」が、ベラスケスの絵画のメディア的解繹だとすれば、その「ラス・メニナス」のメディア構造を、彫刻作品のなかに組みこんだのがこの作品である。」

JAPAN INTERIOR DESIGN(インテリア)、no. 266、1981年5月号、25頁。

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1962-1965 (1992) Stretched Cloth Sculptures

布張り彫刻:空虚の彫刻

建築家・環境芸術家フレデリック・キスラーが制作した「銀河」という絵のシリーズから(山口勝弘「山口勝弘のアートワーク30年/布張り彫刻の時代」、『ジャパン・インテリアーデザイン nº 266』、p.37)霊感を受け、空間的に展開できる構造を想像し、空虚を見せる《布張り彫刻》を造り始めた。「内容や物質のない」それらの作品のタイトル《声》 (1962年、129 × 74 × 38 cm) や《風の柩》 (1962年、180 × 55 × 35 cm) で(同上、p.37)も分かるように、それらは父親へのオマージュであった。金属の構造に白い布やは引っ張られ、そのシリーズの全ての彫刻は「造形空間」になった壁に設置されるように構想されていた。そのような彫刻は様々な空間を結び、それらの関係を創造する作品であり、「内面的空虚」を追求している作品と思われる。(クリストフ・シャルル、「日本の映像芸術」)

Sculptures du vide

Inspiré par les peintures de la série “Voie lactée” de Frederick Kiesler, Yamaguchi se mit à imaginer des constructions capables de se développer spatialement, et de cerner ce vide, sous la forme de Nunobari chôkoku [布張り彫刻] (Sculptures de toile tendue), “sans contenu ni substance”, aux titres évocateurs : Koe [声] (Voix, 1962, 129 x 74 x 38 cm) ou Kaze no hitsugi [風の柩] (Cercueil du vent, 1962, 180 x 55 x 35 cm), qu’il réalisa en hommage à son père. Il s’agissait de structures de métal, sur lesquelles étaient fortement tendues soit des toiles blanches, rappellant alors des structures architecturales, soit de grands sacs de grains ou de farine de toile brute. Ces formes devaient être accrochées, non pas séparément, mais toutes ensemble sur l’espace neutre d’un mur qui devenait alors un zôkei kûkan [造形空間] (espace plastique). Ce type de sculpture s’inscrit dans une mise en relation de différents espaces, et de la recherche du vide intérieur (naimenteki kûkyo [内面的空虚]). (Christophe Charles, “Les arts de l’image au Japon”)

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1962年 風の柩 Coffin for the Wind

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1962年 帆 Sail

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1962年 声 Voice

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布張り彫刻 展示風景、1963年

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1963年 Heart

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1963年 ペン Pen

About “Pen” (1963): “In the process of creating my ‘fabric sculpture’, I fashioned a piece with a circular hole in it. This hole allowed the piece to take the form a statement that adopted a centripetal, closed shape. However, while examining this form in sketches, I discovered that, by cutting off the top section of the hole, the work was able to expand. When the actual work was completed according to this plan, the piece was eventually expressed as a pen shape.” (Yamaguchi Katsuhiro, “Yamart” website, 1998)

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1965年 推力シリーズ JET Series

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1965年 マスク Mask

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1992年 叫び Cry

2006 From “Experimental Workshop” to Teatrine

神奈川県立近代美術館_開催中の展覧会>メディア・アートの先駆者-山口勝弘展-「実験工房」からテアトリーヌまで

メディア・アートの先駆者、山口勝弘展:「実験工房」からテアトリーヌまで

Pioneer of Media Art YAMAGUCHI KATSUHIRO: From “Experimental Workshop” to Teatrine
会期:2006年2月4日(土)~3月26日(日)
会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉

1950年代の「実験工房」の時代から現在まで、テクノロジーがひらく新しいアートの可能性を追求してきた山口勝弘。多彩な領域にわたる活動の全貌を、その宇宙的ヴィジョンに注目しながら紹介します。

1928年東京に生まれた山口勝弘は、戦後まもなく、モホイ=ナジなど欧米のアヴァンギャルド芸術に影響を受けて創作活動を開始します。岡本太郎らとの複数の研究会を経て51年に立ち上げた「実験工房」は、作曲家の武満徹や湯浅譲二、美術家の北代省三、評論家の秋山邦晴、写真家の大辻清司など、さまざまな分野の若い芸術家たちによるインターメディアの先駆けとも言えるグループでした。当時の山口を代表するシリーズ「ヴィトリーヌ」は、前面に嵌めた偏光ガラスによって絵の見え方が変化する箱状の作品であり、実験工房の名付け親でもある評論家の瀧口修造に「眼のオルゴール」と評されています。

60年代以降はアクリル板や電気光、布、ビデオやコピー機などさまざまな素材、機材を用いた実験的な作品を国内外で発表する一方、装丁やインテリア・デザインの仕事を手がけ、大阪万博(1970年)の三井グループ館、各地の公共空間・商業施設、また舞台美術などで、映像ディスプレイを中心とする空間プロデュースの仕事を数多く行なっています。さらに複数の大学での教育、ビデオ・アートやテクノロジー・アートの団体設立とイヴェント運営、多数の著述活動など、幅広い領域での縦横な社会との関わりは、まさに先駆者として大きな影響を与えてきました。
多種多様なメディアを用いながらも、60年にわたる制作活動に一貫しているのは、従来の造形美術をめぐる固定観念を跳躍しようとする大胆な「実験」の精神と、社会とのコミュニケーション志向といえるでしょう。しかも、そうした活動の背後には、表現空間を宇宙的な生成の場とみなす詩的なヴィジョンがあり、近年も「舞台としての宇宙」を意味する「テアトリーヌ」のコンセプトの下に精力的な制作を続けています。本展はこの山口勝弘の軌跡を概観する回顧展であり、同時に20世紀後半の日本におけるメディアとアートの一面を検証し、今後の展望を探るものです。

初期作品から、「実験工房」での共同制作作品、1960年代、70年代の多様な素材、技術を駆使した作品、そして最新のテアトリーヌ・シリーズまで、平面・立体・映像作品、映像インスタレーション、印刷物・音源資料等、約100点を展示します。

(報道用資料 2005年12月)

http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2005/yamaguchi060120