1995 芸術・工学分野の概略

神戸芸術工科大学 1995年8月

芸術・工学分野の概略

基礎では何を学ぶか

「基礎」では、主として視覚情報デザインの根底となる理論・歴史・方法論などを学ぶことになっています。ここでいわれている「理論」とはいわゆる考え方の理屈です。人聞はなぜ絵を描くのでしょうか。人聞はなぜ写真を発明し、なぜ写真をとるのでしょうか。人聞はなぜ映画を発明し、なぜ映画をつくるのでしょうか。なぜということは理由を問うことです。学問という字をよく見て下さい。問いを学ぶという意味なのです。

「歴史」とは人聞が地球上に生まれてから今まで生きてきた過去の記録です。過去は過ぎ去ってしまうのに、人聞はさまざまな記録を残してきました。もちろん消失したものもありますがピラミッドのように建造物として残っているものもあります。文字や絵として残されているものもあります。 「歴史」というのは大切なことを語り伝えることから始まりました。とくに視覚情報デザインにかかわる歴史というのは山ほどあります。その沢山の「歴史」をどのように整理して考えるかということが大切なのです。

「方法論」というのは人聞が行なう全てのことがらにかかわっています。理論も歴史も「方法論」がなげれば学ぶことができないのです。もちろんモノをデザインするのにもコトをデザインするのにも「方法論」がな吋ればできないのです。「方法」を学ぶのは、その申に筋道を見つけだし、なぜ人聞がそのような方法を考えたのかを学びます。さらに皆さんが具体的にデザインをする時、どとから手をつけどういう手順でイメージを見えるものにしてゆくかをキチンと整理しておかないとモノもコトも実現しないのです。

基礎を横断的に学ぶために

皆さん視覚情報デザイン学科のカリキュラムの申で基礎に当たるものは沢山あります。その中に「必修」と「選択」と書かれているものがあります。必修は樹木でいえば幹に当たるものです。そして大きな枝に当たるものが「選択」です。樹木というのは同じ桜でも松でもさまざまな形になって成長してゆきます。どんな形に育ててゆくかは皆さんが考えることです。もちろん「工学」や「計画・実習」を学びながら次第に自分の勉強を積み重ねながら考えてゆかなければなりません。

図版コメント

1995-芸術・工学分野の概略-神戸芸術工科大学_図1

① エジプトの歴史は記号になった絵文字と仕事の手順を説明するイラストによって記録されています。

1995-芸術・工学分野の概略-神戸芸術工科大学_図2

② パウハウスの舞踊工房では空間の申で身体の動きがどう見えるかを分析し研究しました。

1995-芸術・工学分野の概略-神戸芸術工科大学_図3

③ 線の視覚的なヴァリエーション。それぞれがある感情を表しているように見えます。

1995-芸術・工学分野の概略-神戸芸術工科大学_図4

④ ロポットの頭にイメージが伝わる。コリャ驚いたと博士はびっくり。

1995-芸術・工学分野の概略-神戸芸術工科大学_図5

⑤ 1912 年頃の哲学クラスの為の物理のイラスト。